パーツ選びは悩ましい・・・ロードの場合、コンポはカンパニョロ、シマノ、スラムの3社から選択可能だが、スラムはコストパフォーマンスの面から除外。いくらなんでも高すぎる。実質はカンパとシマノの2社になる。大昔(30年ほど前)カンパといえば高くて買えたもんじゃなかったが、近年はレコード、コーラス、ケンタウル、ベローチェ,ミラージュ、ゼノンと6種類のグレードを発売し、高いものから安いものまで品揃され、随分と敷居が低くなった。
カンパの場合、価格の差は材質と仕上げの差であり、基本的な設計や性能はほとんど差が無いのが魅力。レコードとケンタウルとの性能の差は、ほとんどないそうだ。また毎年モデルチェンジされ、去年のレコードのスペックが今年のコーラスといったように、下位グレードでも年々スペックアップしていくのもカンパの魅力でもある。
一方、シマノは個人的な意見だが、最高機種のデュラエースと2ランク下の105を比べてみると価格で約2倍の差がある。しかしにフィーリングに関しては、それ以上の差があるように感じる。「カローラの価格でレクサの乗り味を要求しても無理」と言うことかもしれないが、この点はカンパとの大きな違いだ。具体的には、直線的なシマノに対して、角の取れた曲線的なカンパといったところか。この辺は好みの別れるところだろうが、俺はカンパに一日の長があるように感じる。
さらにブレーキブラケット部は、ご存知のように、両社ともブレーキレバーとしてでなくシフターの機能も取り入れているが、小ぶりなカンパに対し、10速にモデルチェンジ後、更に前方に突き出す形で大型化してしまったシマノ。105では7ミリほど前に出たそうだ。この部分での7mmはでかい。ブラケットの位置が変われば当然ポジションにも影響が出てくる。9速から10速に交換した場合、ポジションをキープするにはステムまで交換しなくてはならない。
ここまでカンパを褒めたようだが、正直言うと、俺はシマノファンである。が、最近のシマノは「どうなの?」という感じの製品が多い。ファンとしては実に嘆かわしいことだ。びよーんと伸びたデュアルコントロールレバー以外にも、駆動系(ハブとBB)のシールの「きつさ」は尋常じゃない。防塵、防水、グリス漏れを防ぐ目的だというが、いくらなんでもあれは硬すぎる。前後ハブとBBをセットで使えばギヤ2枚分は重くなるんじゃないのか?スポーツ車はメンテナンスして当然じゃないのか?メンテナンスフリーにしても、あれじゃ本末転倒というものだろう。
それでもシマノが断然有利な点がひとつだけあるとしたら・・・・それはコストパフォーマンス。カンパもスラムもあの価格だけは真似できないだろうね。しかして貧乏な俺は我慢して105を買うことになるのかな・・・寂しいなぁ。